Case 相談事例
環境改善

換気設備がない幼稚園に全熱交換器の設置提案。コロナ禍から園児を守る

コロナ禍において、換気設備がない施設の室内空気環境の改善が急務となった。

某学校法人の経営する幼稚園。園舎は築25年で、設備老朽化などの課題を抱えていました。特に保育室に換気設備がないことが大きな課題でした。窓の開閉で空気の入れ替えをしていましたが真夏や真冬は難しく、職員は頭を悩ませていました。

現代の密閉度が高い建物内にいると頭痛がしたり息苦しくなったりすることがあります。ホルムアルデヒドや二酸化炭素が室内に充満することによるシックハウス症候群によるものです。そういった化学物質を外部に放出するためにも換気設備はとても重要です。

そんな中、2020年春に新型コロナウィルスのパンデミックが起こり、保護者や職員に動揺が広がりました。空気感染や飛沫感染を防ぐためにも、室内空気環境をこれまで以上に清浄に保つ必要性・緊急性が高まりました。総合的な観点での空気環境改善案を求められました。

一般的な換気設備ではなく、全熱交換器という設備提案。

一般的なものでは3時間に1回程度室内空気が新鮮な空気に入れ替わりますが、提案した設備では20分に1回入れ替わります。窓を閉め切っても良好な空気環境が維持できます。

環境改善を行いつつ、コンプライアンス対応、ランニングコスト抑制を実現。

2021年5月段階で園児、職員のコロナウィルス感染はなく、インフルエンザ等の流行も起こりませんでした。何よりも絶えず新鮮な空気が循環している安心感があり、園児も職員も生き生きと活動できるようになりました。また、頻繁な窓の開け閉めをする必要がなくなり、電気料金削減にもつながります。削減効果はこれから確認することになりますが約20%程度削減を見込んでいます。

現行の建築基準法では換気設備設置は義務化されています。本園舎は新築時点では義務化されていなかったため法令違反ではありませんが(既存不適格と言います)、法が想定する環境ではないことは確かで、必ずしも望ましい状態ではありません。

 

換気設備が設置されていない建物をはじめ、築年数が経って既存不適格な建物は少なくありません。

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