houseG
ゆらぎの心地よさ
2世帯住宅の計画。クライアントは実社会にしっかり根を下ろしていて、ありがちなヴォイドによる空間の立体構成にはリアリティを持たなかった。最大限の床面積が、リアルな価値である。そうなるとできることは限られてくるが、その制約されたイメージを逆手にとり、各スペースが床面積を取り合うように肩寄せあい押し合った結果、グリッドが微妙にゆらいだイメージを想起した。ゆらいだグリッドの間には適度なふくらみがうまれる。視線や身体はゆらぎに応じて動き、四角四面の空間に親密さややわらかさがもたらされる。構成/構造/建材/設備、どれも特殊なものはないが、フィクションとノンフィクションが同期しているかのような、普通ではない住宅の姿を現した。
所在地 | 神奈川県川崎市 |
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主用途 | 住宅 |
施工 | 栄伸建設 |
構造 | 木造 |
階数 | 地上2階 |
敷地面積 | 227.52㎡ |
建築面積 | 79.26㎡ |
延床面積 | 148.82㎡ |
竣工 | 2019年3月 |